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【レビュー?】J.Q.V人類救済部~With love from isotope~





同人サークル「Studio Beast」さんの作品です。

ライターさんの知識量がすさまじいです。
しかも、かなり幅広い分野を網羅していらっしゃるご様子です。
陳腐な表現になりますが、すごい。
膨大な知識量の上に成り立っているため、考察しようにもまずそれらの知識をしっかりと理解していかないといけないという感じです。
やろうと思えば1日でプレイできるぐらいのプレイ時間です。
私は1日3,4時間プレイで4日ぐらいで終わった、はずです・・・。

同人ゲームとは思えない完成度を誇っている上に、作中で語られていない部分もあって、考察しようと思えばいくらでも考察できそうな作品です。
そういった作品が好きな方は是非ともプレイしてみてはいかかでしょうか?

以下にざっとした感想を。

・文章(というか会話)のくせが強い

冒頭から結構かっ飛ばしています。下ネタ多め。
他のレビューでもよく言われていますが、田中ロミオ氏に似たものを感じます。
なので、田中ロミオ氏のシナリオが肌に合わなかった、あるいはプレイしたことないという方は体験版をやっておくことをおすすめします。
体験版プレイ5分ぐらいで合うか合わないかが判断できるかと思います。
合うと思った方はそれ以降どんどん作品に引き込まれていくはずです。

・緻密な世界観

人類が衰退していく世界です。
こういうとアニメ化した某ラノベをイメージされるかもしれませんが、雰囲気は真逆です。
某ラノベはのんびりした暖かい話ですが、今作は切ないです。
また、人類がどうして衰退したのかという過程を説得力ある設定を駆使して見事に表現していたように思えます。
Archiveシステムを利用して作中に出てくる用語を解説(回想)することでプレイヤーが世界観に置いて行かれないようになっていました。
用語解説をそっちに回したおかげで作中でいちいちキャラが解説することがなかったというのもプラスかと。

・音楽

場面を効果的に演出してありました。曲選択が絶妙。
病院と山小屋で流れていた曲を聞くと胸をきつく締め付けられる感覚に陥ります。
この曲はサウンドコレクションには入っていないようで残念でした・・・。

・絵

全体的にはうまいんじゃないかな、と思います。
ただ、一枚絵の下半身が異様にむっちりしていたのに違和感を覚えました。
多少ならムチムチな女の子でエロい!ってなるんでしょうが、ちょっと度が過ぎていたような・・・。


以下ネタバレあり(クリックで展開)



・ホラー展開と追い込み(?)展開

ナタリア絡みのイベントはホラー的で怖かったです・・・。
一回死んだ後に登場するときは、このまま消えることはないとは思っていたけど、驚かされました。
あとは、病院のシーンと山小屋のシーンの突き落とされる感じは辛かったです。
最初からどんどん追い込んでいったラストに救いを掲示するという展開はうまい!と思いました。
(レビューによっては田中ロミオ氏のシナリオまんまという意見もあるのですが、そうなのでしょうか?)


・タイトル

副題の「With love from isotope」という言葉が、終盤にきてどういう意味だったのかということが分かったのは鳥肌ものでした。


・ナタリアの正体(?)

正確には明かされていませんが、最初のOE例となるマリアのアイソトープだと考えられます。
そもそもナタリアというのはラテン語で「出生」という意味を持ち、新たなる生命の生誕、その第一号であることを表してるのではないでしょうか。
マリア自身はカナリアになったようなので、ナタリアは最初のOE後に人類のいくらかがニューエイジとなった存在群かと思われます。
変容しないが、人類であるということは人類が変容した存在であるということの示唆かと。
様々なチートはニューエイジだからこそなしえるものと強引に解釈すれば、なんとなーく納得できます。
そして、ナタリアの行動原理は「OEを起こしてしまった罪の償い」的なものかなー?と。
そのために、島地をマインドコントロールして、特区を持続可能な世界にしようとしていたと考えました。


・ラストの少女

島地の変容した結果なのは大体類推できます。変容を越えたニューエイジ種?
見た目が彬名に似ていたので、島地と彬名の子どもにも思えます。
無垢な少女という聖なる存在を彷彿とさせられますね。聖母的存在。

島地が最後に願ったことの答えが彼女でしょう。
その解釈で大きく意見が割れそうですが・・・。

個人的な考えとして2つぐらい挙げてみます。

1.継承・存続説
自らを人間でないと認識していた島地が最後に「人間」になるために、人間が行ってきた子を作るという行為を願ったのではないでしょうか?
人類を存続させ、その知を継承させるということは人類の至上命題の一つに挙げられます。
それを自らの恋人であった彬名との子という存在に託したかったのではないか?という考えです。
これは割と筋が通ってる気がします。もちろん穴はあるでしょうが・・・。

2.記憶説
島地が残したかったのは自分の記憶だったのではないか、という考え。
島地の世界において特区が崩壊したのは彬名が大きくかかわっていました。
彬名の存在によって、溜り場のメンバーとのバランスが崩れます。
そして、あの結末。
この一連の流れをただの後悔で済ますのではなく、自らを形成するものであると考えたのではないでしょうか?
そして、限りなく近い同位体である芽依との共通項としても彬名は存在します。
島地の大切な記憶の中に彬名は大きな比重を占めていたと思われます。
島地が経験してきたことを、人間となったことの証を残したいという願いが湧き上がり、それが彼女だったのかなと。
一番比重が大きなものに変容した結果かと。

この説だとナタリアとの関係はどうするんだ?というところでちょっと穴があるように思われます。
島地は最終的にはナタリアも許し、肯定します。
別にナタリアと直接関係なかったとしても、比重が大きな存在になっただけじゃん!と強引に押し切っても問題はないかもしれません。
または、よく見てみたらナタリアの面影も明日海さんの面影も小鈴の面影も(中略)の面影もあるじゃないか!という論も面白いかもしれません(笑)


・島地と芽依

お互いがお互いの望む存在なのでしょう。
島地からみた芽依はか弱く、不安定な「人間」らしい存在。
芽依からみた島地は強く、なんでもできるヒーロー的存在。
芽依が願った結果、それを観測したと作中ではなっていました(いましたよね・・・?)が、どちらもそういう存在を願った結果重なりあったのでしょうね。

そういや、ナタリアが島地を「あにたん」と呼ぶ理由もすばらでしたね!
語感から兄と思い込んでしまっていたことの恐ろしさを感じました。


・無垢

無垢を扱ったゲームとして、ねこねこソフトさんの「White~blanche comme la lune~」がありますが、今作はそれとはまた違った視点から無垢を描いていて個人的に面白かったです。
無垢な存在はどうやって人間社会を生きていくのか?という問いかけに対する回答も注目です。


・今作のテーマ

無垢であった島地が衰退世界を生きていく中で成長し、最後の一人となり消えるときに願ったものは何だったのか。
それが主題だったのではないかと思います。
「人間は極限状態において根源的に願うものは何か」という問いかけが主題のひとつであると思います。
他には、人と人との繋がり方、人の無力さ、無垢・・・などなどがあると思います。
正直「島地の成長物語」なんて言葉でしめてしまうにはもったいない作品だと思います。
(個人的に「成長物語」という言葉が好きじゃないからこういうこと言うのですが^^;;;;)






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テーマ : エロゲー
ジャンル : ゲーム

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