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【レビュー】My Sweet Home





そして、妹は恋をした―


同人サークル「よかれとおもってやったのに」さんの作品です。
個人的にはかなりヒットしました。


・シナリオ

それぞれ血がつながっていない3人が1つ屋根の下で暮らすという不安定な3人の不器用な物語です。


文章は敢えてそうしたのかと思いますが、非常に淡々とした語り口調です。
人によってはその淡々としている文体のせいで、人間味を感じられないといったマイナスイメージを抱くかもしれません。
雰囲気はどことなく暗いです。シナリオ自体は終始ダークであったり、鬱であったりという訳ではないのですが、どこか暗さを感じます。
袋小路に入ってしまった人の閉塞感を表現しているのかも?

今作で特徴的なのは、ヒロインである皆樹が主人公ではない人に恋をしているということです。
主人公がフラれてとか、愛する人を失ってといった物語は結構ありますが、主人公が想いを寄せているヒロインが別の人のことを想っているというのはあまりないのではないでしょうか?
寝取るとか凌辱系の物語であればあるかもしれませんが、そうではないものとなると本当にないように思えます。
そういうこともあって、序盤から主人公が切ないです。
一つ一つのイベント、セリフが胸にじわりとしみてきます。
ただ、語り口調が淡々としているのでそこまで悲壮感は感じ取れない(感じ取らせない?)です。

また、最後のENDの展開が予想していなかった方向へと向かっていったのが驚きでした。
こういった終わりを見せるものもエロゲではなかなか見受けられないと思います。
少なくとも私がやってきたゲームの中ではなかったんじゃないかな…?
小説では割とあるようなタイプではありますが。
ただ、この最後のENDは物足りなさも感じました。
もうちょっと余韻を残してもいいのでは?とも思います。
一方で付け加えたら付け加えたで蛇足感が漂うような気もします。
物足りなさもあるけど、これ以上付け加えるとなると…という微妙なバランスで保っているのかもしれません。
そのバランスにハマった人は今作を非常に好きになり、逆に違和感を抱くと一気に今作への評価が下がると思われます。
こればっかりはやってみてもらわないと分からないのですが…^^;;;;
私はハマった側ですね^^;;;

ヒロインである皆樹は義理の兄である勇のことを「兄貴」と呼びます。
おにーちゃんやら兄者やらお兄と、妹が兄を呼ぶ名称は様々ありますが、兄貴というのはあまりないような気がします。
そういった意味でも新鮮さを感じるかもしれません。

あと、今作はNormalEND、HappyEND、TrueENDの順でプレイすることを強く推奨します。

クリックでネタバレ



NormalとHappyの2つのENDを終わらせた段階では「雰囲気のいいゲームだなあ」という印象でした。
義理の父親である亮輔に恋心を抱いていた皆樹が主人公へと恋心が移り変わっていき、二人は結ばれるという、いい話です。
主人公の勇のヘタレ具合はむしろ現実的だなとも思いました。
ずっと好きでいた相手といざ恋人同士になったからといって、いきなりベットにいき、SEX三昧というエロゲーでありがちな展開はプレイヤー視点としてはあまりにも非現実的じゃないかな?と思っていただけに、好印象でした。
といっても他の商業作品は、HシーンはHシーンとしてプレイヤーが性的興奮を得られるようにしないといけないという宿命を背負っているから、主人公が突然ベットヤクザ(死語?)になってしまうのはやむを得ないのかもしれませんが…。
売上をそこまで考慮しなくていい同人作品だからこそ、主人公のHシーンに向かうまでの葛藤、一回行為に及んだあとの不安というものをリアリティに描けたのかな?
Hシーンに関わらない部分でも、勇は何十年も想っていたのに、その想い人である皆樹は亮輔を想っていた。だから、いざ皆樹が自分に振り向いてくれたとしても、どこか亮輔のことを想っているんじゃないか、いつでも支えていた勇という存在だからこそ好きでいてくれるのではないかという不安や葛藤にも共感できました。
小さい頃から皆樹が泣いてもなだめてあげて、勇自身も泣きたくなるような境遇であるのにそれをこらえていたのですからね…。

そしてTrue。
勇の選択はただ、逃げただけとも捉えられるし、本当に自分の生きる道に向き合おうとしたとも捉えられます。
まあ、半々ってとこかな?と思います。
不器用で不安定な3人からそれを支え続けた存在(勇)がいなくなったことで亮輔と皆樹の関係は大きく変わっていきます。
その結末はプレイをして確かめてもらいたいです。
プレイしてないのにここを読んでいる方もいらっしゃると思うので…(笑)
プレイした人はそれぞれに思うところがあるでしょう。
亮輔の選択、想いは一つの家族の在り方を綺麗に描いていたように思えます。

そして、最後の料理のシーンはぐっときました…。
それまでのシーンがあれだっただけに、こみあげてくるものがありました。
勇の優しさとも解釈できるし、昔からそうだったからとも解釈できます。
私は前者であってほしいな、と思います。その優しさが切ない。

私はHappyとTrueどちらが好きかと問われればTrueと答えます。
エロゲーでこういった終わり方をするのが珍しいというのもありますが、こちらのほうがしっくりくるからです。
HappyENDはHappyENDで幸せに終わってくれていいのですが、全員が前に向かっていき、またその未来にプレイヤーが思いを馳せることができるという意味でTrueENDが好きです
そして、妹(義妹)キャラと結ばれるシナリオに飽き飽きした人にはTrueをぜひやってもらいたいと思います(笑)
ただ、これを商業でやると叩かれそうですが…。いや、一応結ばれるENDあるし問題はないか…?
恋物語を扱うことの多いエロゲーにおいて、必ずしも結ばれる訳ではないということを伝えてくれる良作でした。
こういう作品が増えてくれないかなーと思います。
まあ、エロゲーを好む人の多くは、そんな辛い現実をわざわざエロゲーで見たくないという感じかもしれませんが^^;;;



・絵
アトリエかぐやなどでおなじみのChoco Chipさんによる透明感あふれる絵柄です。
作品に非常にマッチングしていました。
アトリエかぐやでは、かわいらしさとエロさを兼ね備えた抜きゲーの絵として素晴らしいものでしたが(といっても体験版しかやったことないのですが^^;;;)
今作では、エロさを抑え、かわいらしさと儚さをうまく表現しているように思えます。
Choco Chipさんが原画で、ライターがアトリエかぐやでシナリオに携わっていた速水漣さんということで雰囲気がいい抜きゲーなのかな?と思っていたのですが…。
いい方向に裏切られて、よかったです。
皆樹ちゃんかわいいです。幼い頃の皆樹ちゃんは母性をくすぐりますwww



総プレイ時間はおおよそ4時間ぐらいの短編で、ちょっとした時間にプレイするのに丁度いいです。
作品の雰囲気やシナリオがエロゲーとしては珍しいものなので、エロゲーを好む人には強くおすすめしづらいですが、私自身は胸に深くしみこんでくるようないい作品でした。
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